定年年齢を挙げたり定年制度を廃止したりすることは会社の負担が増加することで、多くの場合「継続雇用制度」を設けています。
この制度には、「再雇用制度」と「勤務延長制度」があり、これまでの契約が引き継がれる勤務延長制度に比べ、定年退職をした社員の給与や労働時間を再検討して、新しい雇用契約を締結する再雇用制度の方が会社側にとっては有利であると言われています。
新しい労働条件の合意が得られない場合は、その社員は退職となり、その雇用を確保する義務はありません。
なお、再雇用制度は、希望する全ての社員が対象になることが原則ですが、労使協定を締結することで、対象社員の基準を決めることも可能です。この基準は、具体的かつ客観的でなければなりません。例えば、「社内昨日検定レベルA」や「勤続5年以上になる人」などが挙げられます。
また、再雇用制度を運用する時、パートタイマーとして雇用するケースがありますが、この場合のパートタイム労働者とは、「「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とパートタイム労働法から定められていて、契約社員、パートタイマー、嘱託などの呼名に関係なく適用されます。定年前と同様の権限や職務内容であれば、嘱託社員であることが理由で待遇が違っている時、このパートタイム労働法を違反することになります。